裏的HOMEBOY

　日本における環境問題の歴史は、古く8世紀にまで遡る。奈良時代の大仏建立に使われた多量の水銀が、周辺住民にも、大気や飲料水にも溶け込み、害をなしたのではないかと推測される。それから、約9世紀後の江戸時代前半期、高山からの排水が、有害な鉱物物質を含んでいたために、各地で農地や農作物、あるいは川魚量に被害を与える事件が続発したのである。当時、最大の産銅高を示していた四国の別子銅山では、その生産量のために、公害が発生していても、幕府の手厚い庇護の下、放置されており、そこで働く人々は一般的に短命であった。

時代が明治に移ると、資本主義国への急速な転換のために、欧州から技術者や技術を導入することで鉱工業の近代化が図られ、大正の半ばには、農業生産力を工業生産力が上回るほどに成長するのだが、この過程で環境問題は、高山周辺の農業地域と工場が集中的に誘致された大都市とに多発することになる。４大鉱害事件と呼ばれる鉱害の中でも、足尾銅山の鉱害事件はあまりに有名だろう。その日本最大の産銅高を誇った足尾銅山は、明治時代の別子銅山同様、日本政府の保護を強力に受けて、労働者の待遇や補償といった、問題となるべき点が放置されていたのである。そのような経過を辿って、明治４４年には、日本の鉱山災害率が世界一という統計結果を生み出した。一方、工業化が進むと、工場が集中的に立地した大都市でも公害問題が発生し始める。大阪での「煙の都」という呼び名に象徴されるように、煙突が立ち並び、黒煙をあげていた。大阪の中心的産業は紡績・繊維工場で、働き手は、農村からつれてこられた１４歳未満の少女たちがその二割を占めていた。その労働衛生状態や、食事の質、労働時間の長さが問題視され始め、全国紡績工場での、死者・患者を合わせると四万五千人を超える。これを受けて、政府は工場法案要領を提出するも、実際に施行されたのはそれから二十年近く後のこととなった。

労働災害や職業病と公害問題の発生の間には、働く人々の健康が劣悪な労働環境の中で損なわれ、生命が失われる事態がまず発生し、続いてあるいは一定の期間の後に公害問題が発生するという関係があるのだが、働く人々は働く場で自分に起きたことを外部に明かすことは少ないため、外部の人々がその問題に気付くのはかなり後の手遅れに近い状態になった頃が多い。

　戦後の経済復興に期待を寄せる日本は、化学工業の興隆という形で、日本経済を成長させていく。それに伴う研究開発がすすみ、ついには、日本窒素肥料株式会社の水俣工場からメチル水銀などを原因として、水俣病が発生する。暫くすると、新潟で似たような病気（新潟水俣病）が発生し、全国的に公害病が問題となった時期でもあった。これらは、工場から排出される有害化学物質が原因であり、因果関係を巡って、政府と公害病患者の間で争われてきた。そして、高度経済成長期を経た1970年代になると、労働条件や労働環境の改善により、労働災害や職業病はその数を減らしていく。しかし、その一方で都市生活者が環境問題の発生源に加わることとなる。それは、自動車利用に伴う排ガスや騒音、生活排水、ゴミ・資源問題が主であり、自動車の排ガスを主な原因として、関東地方では光化学スモッグが発生した。その後、生活者の利用が多い乗用車には法規制によって排ガス規制が進んだ。生活排水や、ゴミ問題も、大都市区で特に問題化されていることから、これらは、大都市における生活者を発生源とする三大環境問題として位置づけられている。こういった問題が出てくると、日本国内の反公害運動が、欧米を中心とした世界的な環境保護運動と足並みをそろえ、地球環境を考える運動に同調したリサイクル運動や自然環境保全、町並み保存、歴史的環境保全など、従来は周辺的であった運動が急増してくる。企業の側も、「地球にやさしい」製品を製造していることを宣伝文句にあげ始めた時期で

もある。

　環境の悪化は産業革命の結果であるという見解を示す学者も少なくない。産業革命が始まったとされているのは1760年ごろであるが、その時期には、人口の急激な増加という著しい変化も見られる。人口集中に続いて生じた年の変化は、不衛生、犯罪、非行などといった都市問題や、大気汚染、河川汚染騒音などの環境問題を引き起こした。産業革命が最初に起きたイギリスにおいても、ロンドンや他の工業都市の労働者たちは、工場から巻き上がる煙や、河川に流される有害物質によってその体を侵食されていくのだった。中でも大気汚染が一番深刻であり、1819年に委員会を設置してから、幾度と無く改正され、煙害防止に努める法が制定された。しかし、1948年、ロンドンでスモッグが発生し、慢性気管支炎の死者が倍増した上、死亡率が30パーセント増加するという事件が起きた。さらに1952年に発生したスモッグで、四千人近く死者を出した。その後に制定された大気清浄法により、今までのような多数の被害者を出すスモッグは発生していない。イギリス、ロンドンで起きたこのような公害は、産業革命時からの工業化、それに伴う都市化が関係しているといえる。

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なんで、なんで！？

2006/11/11 [Sat] 00:29:57

昨日、散々停滞していた分を更新しようと（停滞していたお詫びにと思って、いつもの2倍！）仕上げたんです。

そして。「よし！サイトに乗っけるぞ！！」と気合を入れたら。

砂時計。

え、なんで？　と思って、色々いじってみるものの。

書いた分保存する直前で、フリーズしやがりました。

くそぅ！　ダメなパソコンめ！！　と思いつつも、こまめに保存しなかった私も悪いんだよね、と反省。

それが、朝の7時でした。

そっから、3時まで睡眠を取って、洗濯物干して、お風呂入って、バイトです。

で、今帰ってきて、お部屋のお掃除しなきゃいけないんだけど。